2026年4月1日、この日を開業の目標日と定め、e-Taxを使って個人事業主として独立を果たすための開業届を税務署に提出しました。操作画面や入力項目を一つひとつマニュアルで確認しながら進めたため、時間にして約2時間ほどかかりました。手順や画面遷移に分かりにくい部分もありましたが、自力で完結できないことはありません。
e-Taxで提出する2つの書類
開業した際に個人事業主がe-Taxで必ず行う手続きは次の2つです。
- 「開業届」(正式名称:個人事業の開業・廃業等届出書)
- 「所得税の青色申告承認申請書」
開業届提出までのプロセス
前提条件を予め確認する
納税地(事業所)・屋号・事業の概要を先に固めておく。
開業届をe-Taxで作成、送信する
マニュアルを見ながら入力。約2時間を目安に。
続いて、青色申告承認申請書を作成する
開業届と同じ内容を転記すればスムーズ。
開業届

開業届の書き方
納税地は「事業所」を選ぶという判断
この2つの手続きを行う大前提として、あらかじめ事業者の所在地(オフィス等)が決まっている必要があります。申請書には必ず「納税地」を記載する欄があり、「住所地」「居所地」「事業所」のいずれかを選択します。私は「事業所」を選択し、その所在エリアを管轄する税務署長宛てに提出しました。提出日は開業日である「令和8年(2026年)4月1日」とします。
開業届の「屋号」「事業の概要」の書き方
職業欄には「中国語講師」と記載しました。開業してすぐに複数の事業を同時に立ち上げるのは難しいため、まずは開業日にメインとなる仕事に絞って記載したものです。これは「旅する中国語講師」という名称で展開する、旅行専門の中国語講座を指しています。
「職業」と「事業の概要」を分ける考え方
一方、「事業の概要」欄には、将来的に展開する可能性のあるすべての事業内容をあらかじめ書き込みました。これは法人が定款に事業目的を記載するのと同じ考え方です。数日間かけてじっくり検討し、次の7つに分類して盛り込みました。
| 分類 | 内容 |
|---|---|
| 語学教育業 | 旅行専門の中国語講座 |
| コンサルティング業 | 個人・企業からの相談対応 |
| 情報提供業 | Webサイトでの広告収入 |
| 教育・研修業 | オンラインでの有料レクチャー |
| ICT活用支援業 | AIツールを活用した支援 |
| 通訳・翻訳業 | 個人的な依頼への対応体制 |
| 多言語案内業 | インバウンド旅行者へのアテンド |
この「事業の概要」欄は、長々と文章で書く必要はありません。箇条書きのような形式で並べるだけで十分で、これによって税務署から問い合わせや指摘を受けることは一切ありませんでした。
結局のところ、開業届で重要なのは「屋号」「職業」「事業の概要」「納税地」の4点をどう決めるかに尽きます。銀行口座開設時にも開業届の提出が必要ですので、意識しておくとよいかと思います。
青色申告承認申請書で選ぶべき簿記方式と帳簿
もう一つの青色申告承認申請書は、それほど難しいものではありません。職業・屋号・納税地は開業届と同じ内容をそのまま転記し、所得の種類は「事業所得」、事業を開始した日は同じく「令和8年4月1日」と記載します。
「簿記方式」は、65万円控除を受けるために「複式簿記」を選択します。「備え付け帳簿名」は、自身のビジネスモデルに合わせて実際に使用する帳簿を選択する必要があります。
✅ 複式簿記を選ぶ場合に検討したい帳簿
現金出納帳
預金出納帳
経費帳
固定資産台帳
総勘定元帳
仕訳帳
現時点では固定資産を所有せず、すべてカードや振込で決済しており、現金でのやり取りもないため、事前にチェックを入れた内容と実際の運用状況にはやや乖離があります。それでも、現段階の申請としては問題ないと考えています。
e-Tax個人事業主メニューでつまずきやすい点
手続き自体はそれほど難解ではありませんが、e-Taxのシステム上でデータを入力し、一度保存して、最終的に電子署名を付して送信するまでのプロセスを手順通りに正確に進める必要があります。「ふるさと納税」に伴う確定申告でe-Taxを使った経験はありましたが、個人事業主が利用するメニューは一般的な確定申告のものとは異なり、専用のソフトをパソコンにインストールして送信手続きを行う必要があるなど、初期設定や手順がやや面倒に感じられました。とはいえ、少し調べながら進めれば十分に自分一人でクリアできるレベルです。
よくある質問
- Qe-Taxでの提出には、専用ソフトのインストールが必要ですか?
- A
個人事業主向けのメニューは、通常の確定申告のWebブラウザ版とは異なり、専用ソフトをパソコンにインストールして送信する必要があります。
- Q開業届と青色申告承認申請書は、同時に提出できますか?
- A
はい。開業届が作成・送信できれば、青色申告承認申請書も同じ流れで作成できます。職業・屋号・納税地は開業届と同じ内容を転記します。
- Q開業届の「事業の概要」欄には、実際に行っていない事業も書いていいのですか?
- A
将来的に展開する可能性のある事業を含めて書いても問題ありません。法人の定款における事業目的の考え方と同様です。
この記事のまとめ
e-Taxでの開業届提出は、慣れない作業であっても手順通りに進めれば自力で完結できます。最後に、この記事の要点を振り返ります。
📌 この記事のまとめ
- e-Taxでの開業届提出は、慣れなくても約2時間あれば自力で完結できる
- 「事業の概要」欄は将来展開予定の事業も含めて書いてよい
- 複式簿記を選ぶ場合、実態に応じた帳簿の選択が必要
ここまでの内容で大部分は判断できるはずですが、事業内容によって記入すべき内容は異なります。ご自身の状況で疑問が残る場合は、個別にご相談ください。
開業届の書き方は事業内容によって書くべきことが変わります。今回ご紹介した記入例が、そのまま当てはまらない場合もあるかもしれません。個別のご質問を無料で受け付けています。

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